石油を生産する井戸(油井という)の壁が崩れないよう地中に鋼管を3重、4重と挿入していきますが、この鋼管をケーシングといいます。
また油田において巖盤?土中を掘削した後、地底の原油を地上へ汲み出すために地中深く挿入される鋼管をチュービングといいます。
これらケーシングやチュービングのそれぞれのパイプ同士をねじ締結するためのジョイントをカップリングといい、そのねじ形狀といった重要な仕様はアメリカ石油協會(API)規格で厳格に定められています。

淡路マテリアのねじ加工技術は油田を掘削するための継手分野で主に力を発揮してまいりましたが、さらにその技術を他分野にも展開しようと取組んでまいりました。その結果、今では、CE(土木事業)関連分野でも大きな力を発揮しています。
エネルギー産業から皆様の生活を身近で支える事業まで???淡路マテリアは前進してまいります。
石油を生産する井戸(油井という)の壁が崩れないよう地中に鋼管を3重、4重と挿入していきますが、この鋼管をケーシングといいます。
また油田において巖盤?土中を掘削した後、地底の原油を地上へ汲み出すために地中深く挿入される鋼管をチュービングといいます。
これらケーシングやチュービングのそれぞれのパイプ同士をねじ締結するためのジョイントをカップリングといい、そのねじ形狀といった重要な仕様はアメリカ石油協會(API)規格で厳格に定められています。
「高耐力マイクロパイル」とは、300mm以下の小口徑の場所打ち杭?埋め込み杭であるマイクロパイルの技術に削孔技術やグラウト(セメントミルクまたはモルタル)の加圧注入技術を取り入れて、異形鉄筋と高強度の鋼管(油井用継目無鋼管:API規格 N80)を埋め込むことにより高耐力?高支持力の細徑杭を築造する工法で、細徑杭の寸法と埋設施工機器の特徴から、特に施工対象地が狹隘な條件を有する道路構造物、都市河川、上下水道、鉄道路線、送電設備に対する地盤改良、耐震補強、斜面安定、擁壁補強などに多くの工事実績を有します。
巖手県山田町の山田漁港では、國道と漁港施設との狹隘な場所への施工という制約から高耐力マイクロパイル工法が採用され、平成17年に本工法による基礎杭を基に津波防御壁が建設されておりましたが、2011年の東日本大震災時に発生した大津波に襲われたものの損壊することもなく無傷でした。當社は長年培ってきた”ねじ切り技術”によって高耐力マイクロパイル工法で使用される杭を加工管としてその製造を擔い、各方面への供給を通じて國內の耐震化を支えています。
天井クレーン用レールの接合方式としては ボルト方式が一般的ですが、ボルトとボルト孔の間に遊び(隙間)があることでレールどうしの繋ぎ目部にも隙間が生じます。
この隙間が局所的な窪みとなり、これが原因でクレーン本體に振動を誘発するとともにクレーンの車輪とレール端面角部との接觸を繰返すことで窪みが助長されます。その結果、クレーン本體の故障を誘発、あるいはレール交換の頻度が高くなります。隙間(遊間)を発生させない方式としては レール相互の隙間に溶著金屬を流し込みふさぐエンクローズ溶接方法が挙げられますが、ボルト方式に比べて施工時間を要し、また、施工に熟練工を必要とします。
これらの諸問題を一気に解決できるのが、當社の製造するクレーンレール用SMA継目板です。
當社の継目板は鉄系の形狀記憶合金(※SMA)の、形狀回復力、即ち加熱することで、記憶していた形狀に回復し、その後常溫に戻しても加熱時の変形を維持するという性質とその際の収縮力を利用し、無遊間(隙間なし)レール接続を実現しました。
これにより、
1. 無遊間レール接続の施工時間の短縮
レールの繋ぎ目の隙間が生じなくなったことで、
2. クレーン振動の抑制
3. レール交換頻度の低減
4. 副次的にSMA継目板、ボルトナットの長壽命化
等、設備保全管理に対して大きく貢獻しております。
なお、SMAの詳細については技術開発部門をご參照ください。
※SMA=Shape Memory Alloy(形狀記憶合金)の略。文中のSMAは全て鉄をベースにしたものを指します。
販売問合せ先
(株)島田商會 東京支社(03-3212-7211)
土木工事の中でも特に難工事とされる掘削現場では當社のAGF加工鋼管が活躍。このAGF加工鋼管は難工事を解決するための地山改良工法に使用されています。
特に地質が複雑で地盤の弱い地帯でのトンネル工事では掘削途上での崩落の防止、及び、掘削後の地盤を強化するために特殊加工した鋼管を掘削範囲の土中に打ち込み、鋼管內部から特殊な凝固剤を土中に注入して地質を改良しながら掘り進めていきます。
このAGF加工鋼管の製造に當社の金屬加工技術が活かされているのです。
ツールジョイントとは、油田における巖盤?土中を掘削穿孔するために使用されるDrill-Stem Assemblyを構成する部品です。
前述のカップリングを使用するケーシングやチュービングを入れるために、はじめにカッター(ビット)を先端に取付けて地中を掘り進んでいきますが、このパイプの繋ぎ部分となり高強度や耐摩耗性などが要求される重要な部品です。
石油採掘のはなし
限りある資源である「石油」は、どの様に採掘されているのでしょうか。石油を生産する井戸(油井)の採掘は、バウムクーヘンのように何層にも重なった地層に細い針金を押し入れることに例えられます。この針金に相當するのが油井管(OCTG)といわれる鋼管です。採削はダイヤモンドの歯のついたカッター(ビット)を鋼管(ドリルパイプ)の先端に取り付け、回転させて掘進するロータリー?ドリリング法が主流です。掘削された坑井は地層やガス層の圧力が高い初期段階では、自噴で石油を改修できますが、圧力が下がってくると自噴しなくなります。このためにポンプで汲み上げますが、それでも60%も未回収で殘ってしまうそうです。最近では、この老朽油田に水やガスを圧入する活性化が盛んに行われ、回収率は10%15%程度向上してきたといわれています。
近年、極地や深海底などの過酷な條件や、腐食性の高い油井環境での油田開発が必要になってきています。限りある資源は大切にしていきたいものです。